上田義彦「旅の記憶」

gallery 916の上田義彦写真展「旅の記憶」

ギャラリーに入ると森の中のような湿度がある空間。 作品がこちらに向かってくるのではなく、圧倒的な静けさの中へ足を踏み入れてしまうような大判のプリント。 凛とした光を閉じ込めるように焼かれた小さなプリント。

どの写真からも、その場所の空気が流れ出しているよう。 どんなカメラで、どんな格好をして、 どんな気持ちで、どんな表情をして、 どんな風に、撮ってるんだろう。 どんなふうにこの空気は生まれているんだろう。 圧倒的な存在感を放つのは 派手な色や奇をてらう映像ではなくて、 真摯に世界を見つめて、受け入れて消化する写真家の姿勢そのものなのだと、 その眼差しがいつも旅をしているのだと感じました。