島田 勇子 | Yuko Shimada

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食べて寝て遊んで働いて

探し求める命の武器は

まるで食パンやチューリヒのような距離感

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砂浜で拾った

貝殻を並べた海沿いのゲルの中

あの夜わたしたちはとても哀しくて

米粒に魚を見出したりして

泣いていた


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見てきたものや

作り上げたたものの

区別をつけることの意味を失って

意味なんて最初からなかったと

意味をつける


さざんか、さざんか、

焼きつく程のピンク

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